ナラティブとは
ナラティブ(narrative)とは直訳で「語り・物語」
昨今、心理学やマーケティングなどでよくわれる用語の一つ。
(元々は、1960年代に定着した文芸理論の用語)
物語といえばストーリー(story)が真っ先に思い浮かびますが、
その違いについてわかるとナラティブがよくわかります。
ナラティブとストーリーの違い
ストーリーは
内容や筋書きなど物語そのもののこと。主人公や登場人物がいて起承転結があり
完結します。そこには語り手も聞き手もありません。
ナラティブは
語り手が紡いでいく物語を指し、「語り手=主人公」
私自身が語り手であり感情なども含みながら話の流れは変化し、
完結というものはありません。
- 話が完結するか
- 主人公が語り手か
「ナレーション」や「ナレーター」と同じ語源からきていると説明すれば
わかりやすいのではないでしょうか。
ナラティブの具体的な使い方
じゃ実際にどういう時にどういう使い方をするのかというと
一例)
臨床心理学で、カウンセリング時に
相談者自身が話す物語(自身の解釈)によって解決を見出していく形。
ナラティブを用いた「ナラティブ・アプローチ」といいます。
下記は主な流れです。
- 相談者自身が思い込んでいる話を自ら話してもらう
- 質問を重ね、問題が客観視できるよう、外側からその問題を見つめるように導く
- 一緒に考えながらさらに質問を重ね、相談者が信じ込んでいるストーリーと違った意味づけを発見し、新たなストーリーを構築していくことによる解決方法。
他、
などにも活用されています。
誰かからアドバイスを一方的に受けるのではなく
自らで解決した感覚があるので納得しやすい。